ひたすら子供のようなチャン・ナラも、すでにデビュー10年目を越える30代だ。しかし視聴者は相変らずデビュー当時と変わりなく「可愛くてキュートな」少女のイメージを打ち消すことができない。本人の年齢と人々の認識の差、果たして彼女にとって長所なのか短所なのか、2001年1集『涙に顔をうずめて』で歌手としてデビューし、あどけなく、明るく、聡明な丸い目が特徴の彼女は、シチュエーションコメディに続きドラマに出演して、一躍スターダムに上がった。実際の年齢を把握することが難しい完璧童顔の彼女は、様々なジャンルで活躍して多くの人々に大きな愛を受け、2000年代初中盤はチャン・ナラ熱風が吹いたと言っても過言ではないほどだった。

2002年チャン・ヒョクと共演したドラマ『明朗少女成功記』は、30～40%の高い視聴率を記録して空前のヒット作となった。チャン・ナラは逆境の中でも希望を失わず、明るく生きていく明朗少女チャ・ヤンスンを演じ、オーダーメードの服を着たようにキャラクターを120%輝かせた。以後ドラマ『マイラブ・パッチ』『愛するつもり』等々でキム・レウォン、キム・ジェウォン、ヨン・ジョンフンなどと共演してしばらく全盛期を謳歌したが、視聴率はそれほど良くなかった。以後2005年リュ・シウォン主演『ウェディング』を終えて中国圏に進出し、5年間余り中国ドラマ&映画&CM活動で中国韓流を巻き起こし韓流スターに浮上した。特に彼女の場合、韓国活動を基盤に中国を訪問する形式ではなく、最初から中国現地に渡って活動したので、既存のスターとは差別化された最も模範的な韓流スターとして、中国現地人から脚光を浴びた。また中国では彼女のマネジメントをしている父(俳優チュ・ホソン)まで人気が出て、現地で同じ作品に出演して活動している。

しかし中国で多くの人々に認められ人気を得た期間が長くなるほどに、韓国活動は何年間か全く行えず、早く変化する芸能界でチャン・ナラの存在はますます忘れられていった。実際に2005年以後、これといった作品活動がなかった彼女は、短期間で韓国に帰国するごとに、アルバムや映画にたまに顔を出したが特別な成果はなかった。

そのように忘れ去られるようだったが、チャン・ナラは2011年ドラマ『童顔美女』で韓国内のドラマに復帰し、存在感を立証した。2011年5月2日に初回放送された『童顔美女』は、1ケタの視聴率と他放送会社の競争作の威勢で萎縮するようだったが、一回も下降しない視聴率に後押しされて、月火ドラマ視聴率1位にそびえ立った。楽天的で明るいキャラクターと、34才にもかかわらず25才と偽って就職する「絶対童顔」イソヨンは、彼女以外に適任者はいないと言われるほどキャラクターを立派に消化した。

ドラマ帰還(?)を果たしたので、今は後倒しにしていたレコード活動だけが残ったというチャン・ナラ。韓国と中国で今後も旺盛に活動し、ファンの期待に応える芸能人の姿を見せてくれることを願う。