イワン (LeeWan. ??)

〔プロフィール〕
本名:キム・ヒョンス
生年月日:1984年1月3日生まれ
身長:176㎝、体重68㎏ & 血液型:O型
趣味:ほとんど全てのスポーツ

ギラギラした目、がっしりした体格をしているが、柔らかい線を持ち、反抗児的な気質と母性本能をくすぐるマスクが魅力的なイワン。彼はデビュー作『天国の階段』で一躍スターダムにのし上がり、女性視聴者の関心を一身に浴びた。

彼が知られ始めたのはトップスターキム・テヒが姉だったからである。しかし現在のように彼が姉の影を抜け出し、青春スターとして跳躍したのは、芸能人ではなかった大学時代から“オルチャン(オル=顔、チャン=最高)”と呼ばれ、並外れたマスクと雰囲気を宿していたからである。彼のデビューは1枚の写真から始まった。友達と趣味で撮ったスターショット写真を、姉のキム・テヒが財布に入れて持ち歩き、それが偶然イ・ジャンス監督(天国の階段)の目に止まったもの。結局ドラマチームの夜の集まりに呼び出されたイワンを、イ監督はぴったり5千万ウォンでシン・ヒョンジュンの子役にキャスティングした。それまでタレントの姉はいたが、芸能人になろうとは一度も思ったことがなかったイワン。監督の説得と家族との十分な相談の末、彼は芸能界進出を決心した。

演技の道には王道がなく、たゆまずそれこそ一生けんめいするのが一番のようだと、静かに語る彼。彼は体育学科の学生らしく、有酸素運動で習慣になった胸式呼吸を腹式呼吸に変えることから始めた。少しずつ出る慶尚道の方言の抑揚を直していき、多情多感な性格のため慣れない怒りの演技も一生けんめい練習した。他人とは違う、差別化された演技ができる本物の俳優という言葉を、彼は本当に望んでいるからである。

時折気の利かない人は、キム・テヒとイワン、それぞれ苗字が違うのにどうして姉弟なのかと聞いたりする(笑)。ある一方は仮名だという話だが~イワンが芸能界に入った時に語った所信によると、彼の仮名には十分に共感がいく。芸能人ではなく俳優になろうと…だから普段彼が憧れていた海外の俳優“イワン・マクレガー”のファーストネームをそのまま取って、彼の名前にした。イワン、彼には芸能人なら誰でも一つ、二つある個人技さえもない。多少内向的にまで見える彼が、どうやって俳優になれたのだろうか?イワンは自信を持って優れた感受性だと語る。繊細な演技を繰りひろげている姉のキム・テヒより、むしろ自分の感受性のほうが豊かだというもの。だから顔の表情を急激に変えなくても、自然に演技の屈曲が現われ、またそのような点から人々は気楽に彼の演技を見ることになる。

きれいな姉のボディーガード役を果たし、夜食を好む姉たちの使い走りも厭わない心の優しい弟イワン。表からはは想像できないくらい、彼の隠れた努力は彼を情熱的にする。彼の欲望はイワン自身を限定されたキャラクターに止まらせなかったが、2005年日本映画『その時私は死ぬことにした』に出演したイワンは、特別なセリフなしに自分を表現して見せてくれる。この映画は東京映画祭に出品されて素晴らしい評価を受けたが、韓国映画ではなく日本映画でスクリーンにデビューしたくらい、彼の試みも格別である。2006年日韓合作ドラマ『天国の木』では、反抗的で憂鬱な雰囲気を持っている自閉症のキャラクターを立派に演じこなし、ヤクザ役にも変身を試みた。しかしソフトで端正なイメージを持ったイワンが、荒々しい男性美をかもし出すヤクザを演じるにはまだ無理があった。しかしそのような物足りなさも、彼を俳優として生まれ変わらせる叱責になるだろう。純粋な外見と線の太い演技、そしてそこに加えられる彼の情熱のこもった努力。これからどのような姿に生まれ変わるのか大いに期待される中で、彼の成長を静かに見守るもの一つの楽しみと言えるだろう。

おかげさまで創業20周年 おかげさまで創業20周年