まだあまり見慣れないこの俳優には、俳優歴20年を越える貫禄がある演技派俳優も持つことができない履歴がある。それは視聴率40%を記録したドラマ2編に出演したということ。KBS週末ドラマ『怪しい三兄弟』と、KBS日々ドラマ『笑ってトンヘ』、この二つのドラマがひき続き人気を得ると、すぐに「視聴率大当たり俳優」という愛称も生まれた。

KBS2『怪しい三兄弟』では警察署の若年刑事でバイクに乗る「アクション男」であると共に、チュ・オヨンの妹プヨンともラブラインが形成される幸運な男を演じ、ドラマ『笑ってトンヘ』では主人公トンヘ(チ・チャンウク)と対立するホテルの後継者キム・ドジン役を演じて、ドラマの葛藤を高めるのに決定的な役割を消化している。かなり演技力が必要な配役だが、新人としてはかなり内空があり、立派に「悪役」を演じて認知度を高めている。
また先日は人気バラエティープログラム『私たち結婚しました』に投入され、人気高空飛行中のガールズグループ、ティアラのハム・ウンジョンと夫婦になって軽快な新世代カップルを演じている。特に彼が視聴率40%の大ヒット俳優だということを証明する放送分があったが、水産物市場でデートする放映分で、ハム・ウンジョンは知らない人々が、イ・ジャンウを見て「トジンが(劇中の名前)来たね～」と歓迎する姿は、彼の認知度がどれほど確かなものか証明する大きな根拠ということができる。

俳優イ・ジャンウの第一印象は飛びぬけた容貌ではないが、どこか高貴な貴公子のようだ。プロフィールにはデビューが2009年になっているが、中学校の時から演技学院に通いながらエキストラで参加し、現場の雰囲気や流れを自然に体得した。イ・ジャンウの従兄弟がフライ・トゥ・ザ・スカイのファニだということはすでに周知の事実だ。幼いころから芸能人だった従兄弟を見ながら芸能界に憧れたということもあるが、歌手の従兄弟の影響があったためか、やはり歌には一見識がある。特に2009年の作品でMBCシチュエーションコメディ『テヒ、へギョ、チヒョン』で共演したキム・ヒョヌ、ノ・ミヌとともにプロジェクトグループ24/7を結成して、シングルアルバム『あいつの女』を発売した。

簡単に成功すれば怠惰になるかと大型企画会社のラブコールも断って、徹底的に基礎から自分自身の力で一歩ずつ成長しつつある彼がこのように愛されるのは、もしかしたら当然のことなのかも知れない。心がけはもちろん、演技力、歌唱力を全て備えた彼のロールモデルは香港俳優トニー・レオン。繊細で深いまなざしを噴出する俳優になりたいという彼の願いは、見る人々に期待を抱かせる。週末ドラマと日々ドラマで十分に内空を積んだ彼が、ロマンチックドラマやトレンディードラマではどんな姿を見せてくれるだろうか。