「4姉妹物語」で冷徹な医者を演じたハン・ジェソクは、情溢れる眼差しや明るい微笑だけは演技でも隠せないのかチラッと見せる人間味が魅力的だ。94年「最後の恋人」でデビューしたハン・ジェソクは、翌年SBSドラマ「ジャズ」でスターダムにのし上がる。

洗練されたマスクとスマートな演技でドラマの人気に帆をかけた彼との初対面の感想は、初対面にかかわらず親しみを感じた。削ったような男らしいあごの線と強烈な眼差しは、デビュー当初の彼の人気の大部分を占めるていたことも事実だった。だが、主演であれ助演であれ彼が出演したドラマや映画は、最初より後半へ行くほど人気がでてくるがその中心にハン・ジェソクがいることが分かるだろう。ブラウン管を離れて映画「オンピックス」でオ・チョルリョンと息を合せたハン・ジェソクは、この映画を通じて国際舞台で活躍する。

エキゾチックな顔立ちとしっかりした演技力は、ハン・ジェソクというタレントが映画俳優としても遜色が無いことを再度確認する。しかし、彼の演技が最も光った作品はMBC週末ドラマ「バラとモヤシ」であった。分別のない大学生から家の主に生まれ変わる姿を率直に演技した彼は、既存の貴公子というイメージを一気に脱皮するのに成功し、「涙が見られそうで」「イブのすべて」にひきつづきキャスティングされた。ハン・ジェソクのファンクラブ名は「LOVER」。この名前からも分かるよう最近の彼は、万人の恋人だ。「4姉妹物語」の中では、四人の姉妹と視聴者の愛を同時に受け、撮影現場では同僚とスタッフの愛を一身に受けていた。撮影現場に入れば明るく笑って誠実に演技に臨む姿に皆が魅せられたのだろう。誠実と努力を演技者の基本だと話す彼は、あたかも真っ直ぐに育った木のようにがっちりとした堅実な印象を与えた。