2009年ドラマ『花より男子』の放送で、最も眼につくのはイ・ミンホという新人だ。186センチのすらりとした身長とぎょろっとした目。新人でもすぐに浮かび上がると予想できる容貌だ。高校2年の時から始めた芸能活動。しかし、彼のデビュー当初は全く運が無かった。2007～2008年に大きくヒットし関心を受けたシチュエーションコメディ『思い切りハイキック』と、ドラマ『9回裏2アウト』などのドラマ出演を控えて、交通事故によってキャスティングをキャンセルした。身体が痛いことは痛いが、彼には機会を逃した後悔の痛みのほうが大きかった。また、交通事故で「俳優」という職業は、身体を大切にしなければならないという重要な教訓を得ることになった。

苦労の末に出演したドラマ『アイエムセム』は、競争会社の視聴率に押されて苦戦を強いられ、内心期待して出演した成長ドラマ『走れサバ』は、8回で早期終了した。失望と後悔、無念さがぎっしり埋まっていたが、彼はむしろ演技力を積む時間が出来たのかもしれないと、あるインタビューで語ったことがある。

そんな彼に、機会はすぐに訪ねてきた。誰も知らない新人に、日本の原作でアジアファンが愛する『花より男子』韓国版の主人公の役が任された。寝不足状態でロット宝くじに当たったような戦慄を覚えたという彼の言葉は、誇張ではないようだ。韓国ファンも「イ・ミンホ？」と、全く知らない新人に期待と好奇心を持つことになった。

包装は剥がされた。ドラマは20%を越える高空飛行を続け、新人イ・ミンホの演技への点数も高い。このドラマを経験して新人イ・ミンホは、どのように成長するのだろうか？今後がとても気になる。